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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「人材紹介会社のM&Aの成否」

「人材紹介会社のM&Aの成否」

最近

人材紹介会社のM&A事例が

散見されるようになった。

しかしながら

M&Aを成功させるのは

簡単な事ではない。

例えば、2010年

エン・ジャパンがウォールストリートアソシエイツを買収して

その後、エンワールド・ジャパンと社名変更した。

エン・ジャパンが

自力で人材紹介事業を立ち上げるのに

苦戦していたからだろう。

買収後のマネジメントに関しては

様々な苦労があっただろうが

人材紹介業界において

エンワールド・ジャパンは一定の地位を維持している

という意味においては

成功事例の一つと言えるかもしれない。

しかし、エン・ジャパンが

マネジメントに深く介入したり

人事給与制度をいじったりした結果

ウォールストリート時代からいた

経営幹部やマネージャー

現場の人材コンサンタルトも

一定以上退職した事だろう。

ただ、ずっと何も口出しせず

配当金だけ吸い上げても

買収した意味がないので

エンワールド・ジャパンのエン・ジャパン化が起こるのが当然だ。

買収後、相互のコラボレーションによって

シナジー効果を生み出すのは

頭で想像するほど簡単ではなく

少なくとも10年前後の時間が必要だろう。

そんな意味でも

人材紹介会社のM&Aは勝算があるのだろうか?

個人的には

短期間で投資回収するのは難しいと考えている。

労力と時間がかかる事を覚悟した方がいい。

例えば

特定業界や特定職種、特定地域など

特定の領域に強い人材紹介会社を

資本力のある人材紹介会社が買収するのは

わずかながらうまく行く可能性があるだろう。

しかし、同じ人材紹介会社と言っても

各社各様で業務分担やカルチャーが異なるので

融合するのは簡単ではない。

更には

人材紹介業以外の会社が

人材紹介会社を買収する場合は

買収後のマネジメントに苦労して

失敗している事例が多い。

以前のように

大手の金融・商社・メーカーなどの傘下の

大資本系の人材ビジネス子会社において

人材紹介事業がほとんど立ち上がらなかった

という事実が証明している。

大企業は本業が順調であれば

子会社の人材ビジネスに本気になるわけもなく

逆に連結子会社が低収益になってしまえば

すぐにあきらめてEXITする。

従って、本業(親会社)の中高年管理職の天下り先になる。

そんな天下り役員たちの高い年収を

年収の安いプロパー社員が支えるという

かわいそうな状況になっていたケースも

少なくなかった。

それから、大手人材紹介会社が

別の大手人材紹介会社を買収するのも

あまり意味がないと思う。

求人企業の顔ぶれは大半だぶっているし

登録人材も重複しているケースが多いからだ。

また、大手同士の合併によって

独禁法に抵触する可能性もある。

何より買収された会社の

人材コンサルタントのモチベーションが

下がってしまうだろう。

これは、人材紹介業界で仕事をしている皆さんなら

多くの人が感じる事ではないか?

それでは、ブティック型エージェント同士が合併する事に何か意味はあるか?

これも、各々が違う分野で強みを持っており

それぞれの得意分野に何らか関連性がある場合

例えば、金融業界とコンサルファーム業界などであれば

シナジー効果があるかもしれないが

わざわざ他社を買収するよりも

自社で隣の畑を耕している会社が主流だ。

いずれにしろそこで働く

優秀な人材紹介コンサルタントが辞めてしまったら

人材紹介会社の合併の意味はなくなる。

「のれん代」 だけで巨額の価値を持つ人材紹介会社など無いからだ。

まだまだ、個々の人材コンサルタントに

依存している原始的な産業だ。

特に、両面コンサルタント(一気通貫スタイル)でやっている人材紹介会社は

個々のコンサルタントに対する依存度が極めて高い。

加えて、ここ数年で

この業界は大きく変わった。

スピンアウトして

独立起業する人たちが激増している。

その中には、短期間でIPOを目指している会社も多い。

ここまでエージェントが増えてくると

お客様の立場からは

益々専門性や独自性を備えて

痒い所に手が届くサービスが

求められている。

「いまから

ここから」                                            みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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