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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「新規事業は会社の総力を結集して取り組め」

「新規事業は会社の総力を結集して取り組め」

先日、新規事業に進出されるという

人材紹介会社の責任者の方と

ミーティングをさせていただきました。

責任者の方はとても優秀な方でした。

更に、現場で営業を担当されているコンサルタントの方も

とても優秀な方です。

しかし、そのお二人が優秀だからと言って

会社として放置しておいては

新規事業は絶対に立ち上がりません。

私もリクルート時代

新規事業を担当した経験がありますので

立ち上げの難しさは想像できます。

35年前に

「グローバル人材紹介事業」 に

チャレンジしたんです。(笑)

リクルートの場合

オープンでフラットで融和的な社風ですから

有難い事に全社員が協力してくれました。

更に、社長直轄事業として

経営者自ら、旗振りをしていただきました。

それでも、私の能力・努力不足で

立ち上がりませんでした。(笑)

当時26歳でしたが

ニューヨークやロスアンゼルスに出張したり

バイリンガルの社員を採用したり

集客のための経費も使いましたが

結果としては、会社のお金を浪費しただけでした。

その時の私と比較すると

今回のクライアントの新規事業は計画的で

責任者も担当コンサルタントの方も

実力がある方です。

ただ、気になるのは

リクルートのような

「全社員が応援する・協力する」 とか

「経営者自身が旗を振る」 とか

そういうバックアップが弱そうな点です。

昔、リクルートが INS事業に進出した時は

優秀なマネージャーや社員を多数異動させ

一人に1000万円も使って中途採用もしました。

そして、当時の江副社長自ら、ダントツのトップセールスでした。

新規事業というものは

「事業部長や担当社員が勝手に立ち上げろ」

という姿勢では立ち上がりません。

私がよく遭遇するケースなのですが

「人材紹介事業に進出したい」 と、おっしゃる社長さんに

失礼ながら物申すがあります。

社長:「私もできない仕事ではないのですが

    他の事でも忙しいので

    人材紹介事業の立ち上げマネージャーを

    紹介してもらえませんか?」

私:「社長、本気で人材紹介事業を立ち上げる覚悟がありますか?」

社長:「え、もちろんです。」

私:「本気だったら、なぜ、自分でやらないんですか?」

社長:「いや、他の事業もあって忙しいので・・・。」

私:「そんな中途半端な事では立ち上がりませんよ。

   立ち上がらなかったら

   採用する事業部長の責任にするつもりですか?」

社長:「わかりました。

    考え直します。」

ここで、先人の教えに学びましょう。

「社員にまかせても良いような新事業は、

 はじめから 『わが社の将来の収益』 など期待できない。」          一倉 定

・新事業というものは、第一に、社長自ら身を挺してやるものだ。

 世の中の社長の中には、新事業に自らはたずさわろうとせず、

 他人まかせにする人がかなりいる。

 難しい事業は他人に任せ、自らは永年手慣れた事業の方をみている。

 やさしい方を自分がやり、難しい方を他人にまかせるとは、

 いったい、どういう了見なのだろうか。

 成功など夢の夢である。

 社員にまかせてもよいような新事業は、はじめから 「わが社の将来の収益」 など

 期待できないのである。

 新商品・新事業の成否は、そのまま企業の将来の運命に直結する。

 社長の役割が企業の未来をつくることにある限り、

 社長自ら新事業に取り組み、総指揮をとるのが当たり前である。

「やれなかった

やらなかった

どっちかな」                                     みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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