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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「できるコンサルタントは曖昧な言葉の奥にある本音を聞き出す」

「できるコンサルタントは曖昧な言葉の奥にある本音を聞き出す」

人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の皆さんは

毎日、クライアントやキャンディデートなど多くの人と

コミュニケーションを取っていらっしゃると思います。

しかし、このコミュニケーションというものは

大変奥が深いものですね。

言葉の選び方一つで

会話の印象が全く変わってしまう事があります。

例えば

明るく前向きな気持ちを表現する場合に

「嬉しい」と「楽しい」と「喜ぶ」では意味が違いますね。

また「大変嬉しい」「非常に楽しい」など

感情を強調する言葉を付け加えるだけで

相手の方への伝わり方も変わります。

更に、この仕事をしていて

重要な点の一つが曖昧を排除するという事です。

曖昧な表現のやり取りに終始してしまうと

お互いに意図する事が正確に伝わらなくなるからです。

例えば

皆さんがよく耳にされる

「前向きに検討します」

という言葉があります。

しかし、この言葉だけでは

具体的に何がどう前向きなのか?

本当にどの程度やる気があるのか?

何か懸念点はないのか?

というような情報や気持ちが伝わりません。

実際、お客様の言葉に抽象的な表現が多い時は

何らかの迷いや疑問が生じているケースが多いです。

懸念点があるので決断できない場合や

何らか不安があって迷っている場合は

曖昧で抽象的な言葉で表わす人が多いからです。

そのような場合は

人材コンサルタントである我々が

その曖昧な言葉の奥にある気持ちを

紐解くようなコミュニケーションを取る必要があります。

そういう場合に

どんな言葉を選んで

相手に投げかけるかによって

言葉の奥にある気持ちを

引き出せるかどうかが

変わってくるのだと思います。

日本語は英語に比べて

曖昧なニュアンスの言葉が多いと感じます。

それだけ日本人の社会は

物事の白黒をあえて明確にせず

曖昧なコミュニケーションによって

仲間内のアウンの呼吸で

成り立ってきたのだと思います。

しかし、ビジネスの世界においては

曖昧な表現を上手に使いながらも

最終的には白黒はっきりとさせなければいけない事が多いですよね。

実際にお客様が

「わからない」「判断できない」

という状況なのであれば

それも一つの現状として

丁寧に本音を聞き出して

何がわからず判断できないのか?

認識を共有する必要があります。

「わからない」「判断できない」ままでは

いつまでも結論が出ませんから

ビジネスを前に進める事ができません。

特に、人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の仕事は

生身の人と人とのやり取りなので

「どちらかと言えば前向きです」

「多分大丈夫です」

「だいたいそんな感じです」

というような曖昧な言葉に流されて

相手の気持ちをわかった気になって

仕事をしてしまいがちです。

そんな曖昧な仕事のやり方をしていると

「最終面接で不合格」とか

「内定辞退」とか

最後の最後で悪い結果になりがちです。

原因は本音のコミュニケーションが取れていなかったからです。

従って

意識的・能動的に物事の白黒や

お互いの気持ちを明確にしていくような

メリハリのあるコミュニケーションや

仕事の進め方が重要です。

「それは具体的にどんなコミュニケーションですか?」

という質問が出そうですので、一例を挙げます。

例えば

キャンディデートが一次面接を通過した時

そして二次面接を通過した時

最終面接に臨む時

そんな選考プロセスの中で事あるごとに

「この会社に内定したら入社しますか?」

と何度も繰り返し質問するのです。

そこで曖昧な返答があった場合は

「はっきりしないのはなぜですか?」

「何か懸念点がありますか?」

「他にもっと志望度の高い会社があるのですか?」

などと、曖昧な返答で納得せず

且つ、あまりキャンディデートに圧力をかけずに

繰り返し質問をするのです。

とにかく曖昧なまま流さない事です。

それ以前にキャンディデートと本音で話せる

良好な関係をつくっておく事が大前提ですが。

とは言っても個人的には

日本人特有のアウンの呼吸も好きなんだけどなー。

「真正面から
 まともに当たりながら
 毬は
 相手にも
 自分にも
 傷をつけない」                      みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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