
前回と前々回、リクルート人材センター(現リクルートエージェント)は、15年前まで前金制(リテイナー)
だった事を書かせていただきました。
我々、営業マンは、その前金の金額が個人やグループの月間目標、Q(四半期)目標になっていましたので
必死
で、求人企業(クライアント)から前金をいただく営業活動をしておりました
![]()
。
求人企業から前金をいただくと、それに伴い、どんどん求人が増えます
。
それも難しいエンジニア
などの求人が増えやすい。
しかし、キャリアアドバイザー部門
は、別のマネジメントラインで動いている。
キャリアアドバイザー部門
は、決定人数目標を追っていました。
しかし、その決定人数目標は、営業サイドの売上目標に連動したものではない。
登録人数目標も明確な数値が無い。
このように、営業(リクルーティングアドバイザー)部門とキャリアアドバイザー部門
との
組織的な連携が弱い状態であり、そもそも肝心なマーケティング戦略が不在。
また、営業(リクルーティングアドバイザー)部門は若手ばかりで平均年齢20代、
キャリアアドバイザー部門
は大企業のOBばかりで、平均年齢は60歳近い
。
お互いに人間性は良い人ばかりだが、やはり、ジェネレーションギャップや遠慮はあります。
このような状況ですので、営業マンが頑張って求人が増えれば増えるほど、お客様(クライアント)
からのクレーム![]()
![]()
が多発します。
例えば、下記のような電話が毎日かかって来ます
。
求人企業の人事の方:「ちょっと、求人頼んでから2ヶ月経つけど、今まで1人しか紹介がないじゃない?
               一体どうなってるの
!!
               社長も部長もカンカンだよ
!!」
とか、
求人企業の人事の方:「ねー、全然実らないよ
!!
               人数ばかり多く紹介すればいいってもんじゃないよ
!!
               ちゃんと要件を満たした人を紹介してよ
!!」
とか、究極は、
求人企業の社長様
:「おい、もうすぐ1年経つけど5人の目標なのに、2人しか決まってないな
!!
             お前は詐欺師だな
。
             もういいから、残りの3人分のお金を返せ
!!」
とかです。
*基本契約期間は1年間でした。
しかし、こんな電話
でいちいち落ち込んでいても、何も生まれません。
めげずに、あくまで前向きに
。
具体的な対処法は、こんな感じでした。
まずは、どにかく相手が怒る声よりも、めちゃくちゃ大きな声
で謝り倒す
。
私:「いやー社長!! どうも済みませーん!!」
めちゃくちゃ大きな声
で謝ると、なぜか相手がびっくり
して、ちょっと冷静になっていただける。
そこからが、苦しい局面を打開する提案です。
対処法①:「そうですね。ご紹介の人数が少なくて申し訳ございません
。
(的外れな紹介が多く、申し訳ございません。)
      私の責任ですが、当社のキャリアアドバイザー部門
における御社のアピールが
足らないようです。
      誠に恐縮ですが、一度ご足労いただき、当社のキャリアアドバイザー
に対する
御社の説明会を開催させてください!!
      そうすれば、御社の魅力をキャリアアドバイザー
がダイレクト
に理解できますので、
      今後のご紹介が増えると思います
。」
*お客様とキャリアアドバイザー
との距離を近づけることによって、紹介を促進する。
 また、あまりに高いご期待をされるお客様には、キャリアアドバイザー
から転職市場の実態を
 赤裸々に話してもらい、期待値調整させていただき、採用スペックを緩和
していただく。
 若い営業マンが話すより、実際にご登録されている方々と接している年輩のキャリアアドバイザー
が
話す方が説得力がある。
とか、
対処法②:「そうですね。エンジニア5人の目標に対して2人ですね。
       誠に申し訳ございません
。
       それでは、社長、今回は特別に期間を延長して活動するように上司に決済を仰ぎます
!!」
とか、
対処法③:「社長、エンジニア以外にも求人はありますよね?
先日も営業職や経理の求人広告を出されているのを拝見しました。
       今後は、エンジニア以外の職種の人材もご紹介させてください
!!」
とか、ケースバイケースです。
ただ、これは、あくまでクレーム
が起こってからの事後対応に過ぎません。
いかにクレーム
を起こさないか? の事前の対応の方が大事ですよね。
そのために、具体的にどうするか?
下記は、15年以上も昔の話で、全く原始的なので、大いに笑ってください
。
私:「今回は、求人のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。
  早速ですが、御社のために、当社のキャリアアドバイザーを多数![]()
![]()
集めますので、
初めに御社の会社説明会を開催したいのです!!
  私が間接的に説明するより、社長が直接キャリアアドバイザー
に御社の魅力や
  求める人物像をお話しいただいた方が絶対に効果的です
!!」
社長:「俺が、わざわざお前の会社に行くのか
?」
私:「社長、誠に申し訳ございませんが、多数のキャリアアドバイザー![]()
![]()
の通常業務を止めて、
  御社のためだけに時間を割きますので、何卒ご了承ください
!!
  更に、もう一つ、説明会の後に、一席
設けさせていただきます。」
社長:「一席
??」
私:「はい。そこには、キャリアアドバイザーのボス![]()
も呼びます。
そこでお互いに胸襟開いてお話しいただければ、その後のご紹介も大変スムーズに行きます。
  キャリアアドバイザー
は、大変酒好き
が多いので、初めに一席
設けさせていただければ、
  自然と御社にご紹介が出ます
!!」
実際に、これを実行すると効果は絶大
でした。
更に、ゴルフ
好きのお客様とは、必ず土日にゴルフ
に行きます。
お客様との距離が大変近くなりますね
。
やはり、人材紹介というものは、今も昔も人間が介在するものですので、仲良くなったお客様
に
自然と力が入り
、結果として、多くのご紹介が成立するのも当り前の話ですね。
非科学的ですが、非科学的なビジネスなので仕方がない。
初めにお客様(求人企業)とキャリアアドバイザー
との関係を良好にしておけば、
お互いが直接コミュニケーションをしてくれて、円滑な期待値調整が行われたり、
お客様の選考スピードが早くなったり、我々営業マンが苦し紛れ
の提案をしなくても、
紹介活動がうま
			