「採用基準が正反対」

「捨てる神あれば拾う神あり」　と言いますが

人材紹介コンサルタントのＡさんが応募された２社

Ｘ社様とＹ社様の評価が

真逆で異なっていたという事例があります。

Ｘ社様もＹ社様も

「社員に温かい会社」　というイメージも実態もあるのですが

それぞれの社風や価値観によって

採用基準が大きく異なるという事を

あらためて実感させられました。

一言で申しますと

Ｘ社様は　「潔癖主義」　で

Ｙ社様は　「人間味重視主義」　です。

もっと具体的に採用基準の中身を申しますと

Ｘ社様の　「潔癖主義」　とは、下記のような内容です。

・原則、ＧＭＡＲＣＨクラス以上の大学卒である事。

・浪人や留年などの　「紆余曲折」、　人生における　「苦労や失敗経験」　を好まない。

・顔や体形などアピアランスを重視する。

一方、Ｙ社様は、下記のように　「人間味重視主義」　です。

・大学ブランドは気にしない。

・「苦労や失敗」　を乗り越え、今現在どのような人物になったのか？　を重視する。

・アピアランスは、他人に不快感を与えなければ、それほど重視しない。

結局、Ａさんは

Ｘ社様の最後面接で惜しくも不合格となりましたが

Ｙ社様に見事合格されました。

Ｙ社様の合格理由は、まさに

「過去の挫折や苦労を克服され

今現在は立派な人物になっている点を高く評価します。

その経験があれば、人材紹介コンサルタントとしても

粘り強く努力していただけるでしょう。」

との事でした。

Ａさんも私も非常に感動しました。

一方、Ｘ社様の不合格理由は

『浪人や留年などの　「紆余曲折」、　人生における　「苦労や失敗経験」　を好まない』

という点に、引っかかってしまいました。

採用基準というものは

その企業特有の価値観ですから

良し悪しの問題ではありません。

「合う・合わない」　の問題です。

従って

仮に　「合わない」　会社に入社できたとしても

あまり良い事は起きないと考えています。

ただ、　その　「合う・合わない」　という問題は

Ａさんが２社に応募された事によって

大変鮮明になりました。

それは、Ａさんだけではなく、私にとってもです。

私も過去の紹介成功事例から

Ｘ社様が、ここまで　「潔癖主義」　な会社とは考えておらず

大きな認識不足でした。

プロとは言えない、私の非常に初歩的なミスです。

Aさん、大変申し訳ございませんでした。

結果としては

Ａさんが犠牲になって

私に教えてくれましたので

その貴重な事例を無駄にしないように

今後は、より精度の高いご紹介を心掛けます。

ご選考いただいたＸ社様、Ｙ社様

そして、戦友のＡさんに、感謝致します。

誠にありがとうございました。

「つまづいたって

いいじゃないか

にんげんだもの」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。