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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「自責の人には明るい未来が」

「自責の人には明るい未来が」

数年前の事ですが

ある人材紹介会社の社長さんから

当社からご紹介した5人の方々に対する面接結果のご回答をいただいた。

なんと結果は5人中

内定されたのはAさんお一人だけ。

他の4人の方々は、残念ながら不合格になってしまった。

紹介内定率50%の私としても不本意な結果だった。

クライアントの社長さんも相当悩まれたようだ。

社長:「本来ならば、あと二人採用しても良かったのですが

    今回は厳しく判定させていただきました。

    済みません。

    これに懲りずに、また良い方をご紹介ください。」

私:「そうですかー。

   結構、自信あったんですが、お一人だけですかー・・・。」

社長:「今回は、面接官全員が賛成しなければ採用しないという方針でしたので

    全員が採用したいと思った方は、Aさんだけになったんです。」

私:「参考までに、今回惜しかったのどなたですか?」

社長:「BさんとCさんです。」

私:「それでは、BさんとCさんの不合格理由をお教えいただけますか?」

社長:「Bさんは好人物ですが、転職理由と志望動機に甘さが感じられました。

    Cさんは無難な感じなんですが、可も無く不可もなくと言うか

    決め手に欠けると言うか、そこそこの仕事はできるでしょうが

    トップコンサルタントに化けるような可能性を感じませんでした。」

私:「なるほどー。

   そのように言われますと、確かに全否定はできないところもありますが・・・。

   ただ、他社では十分内定ラインに到達している方々だと思います。」

社長:「わかります。

    当社も以前なら採用したと思います。

    今回は厳しくて申し訳ありません。」

私:「いや、残念ですが、お手数おかけしました。

   気を取り直して、今後もご紹介させていただきます。」

こんな理由で、Bさん、Cさんは、惜しくも不合格となってしまいました。

お二人とも、この人材紹介会社が第一志望だったので、

不合格という連絡も気が重いです。

お二人ともお忙しく、携帯には出られないので

まずはメールで丁寧に結果連絡をさせていただきました。

残念な結果になった理由もご説明しました。

翌日、Bさん、Cさんのお二人から、それぞれご返信がありました。

Bさん:「確かにご指摘の通り、私の転職理由や志望動機には甘い部分がありました。

     今回の結果を真摯に受け止め、今後の人生に活かしたいと思います。

     再度、転職に関して、じっくり考え直して

     自分の中でしっかりした軸ができた時に

     またご相談させていただきます。

     それまでは、今の会社で全力で頑張ります。

     今回は、私のような者に良いチャンスを与えていただき

     大変ありがとうございました。」

Cさん:「今回の結果に関しては確認しました。

     しかし、正直に申し上げて、納得できない点があります。

     人を何度も呼びつけて、1週間も待たせたあげく

     『全員が賛成できないから不合格』では失礼じゃないでしょうか?

     それならば期待を持たせず、もっと早く結果を出せたと思います。

     待たされる応募者心理を無視するような会社であれば

     こちらからお断りです!!」

このような対照的なご返答でした。

Cさんがおっしゃる事、お気持ちもわかります。

第一志望で待たされたあげく不合格です。

クライアント側にも迷いがあったし、お待たせした点もありました。

でも、Cさん、この結果をバネに次の会社で頑張ってください!!

一方、私が感動したのは、Bさんの

『今回の結果を真摯に受け止め、今後の人生に活かしたいと思います。』 

というコメントでした。

自分の至らなさを率直に認める。負けを認める。

そこから新たな人生が開けると思うのです。

卑屈になるわけではなく、謙虚に自分の弱さを認められる人。

立派だと思いますし、魅力ある人だと思います。

今回の転職活動が自分を見直す良い機会になったとの事。

不合格にはなってしまいましたが

そのような機会を提供することができて

私も良かったと思いましたし

Bさんの言葉に救われました。

3年後でも5年後でも

更に成長されたBさんと再会したいです。

「トマトがトマトであるかぎり 

 それはほんもの

 トマトをメロンに

 見せようとするから 

 にせものとなる」                         みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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