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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「採用基準を上げる場合は競合他社を意識しよう?」

「採用基準を上げる場合は競合他社を意識しよう?」

採用市場は

需要(求人)と供給(人材)との

バランスで成り立っています。

そして、そのバランスは

常に変化しています。

当り前ですが

景気が良くなれば

求人数が増えて

人材優位の売り手市場になります。

その逆に

景気が弱含みになると

求人数が減少し

企業優位の買い手市場に移行しますよね。

マクロ経済にも影響されますし

個別業界や個別企業の

ミクロ経済にも影響されます。

ただ、「万年人材不足」 という市場も存在します。

具体例としては、人材紹介業の

トップコンサルタントに関しては

「万年人材不足」 であり

「万年売り手市場」 です。

好不況に関わらず

高業績をキープできるトップコンサルタントは

いつでも、どこにでも転職できます。

最近、クライアントのA社様から言われました。

A社:「今年は採用基準を上げます。

    従って、昨年並みの人材をご紹介いただいても

採用できない可能性があります。

その点に留意いただき

よりハイレベルなコンサルタントの

ご紹介をお待ちしております。」

私:「そうですか?

   元々、厳選してご紹介しているつもりです。

   実際、入社された大多数の方々は

   ご活躍されていますよね。」

A社:「はい、それはそうなので感謝しています。

    ただ、中には苦労されている人もいますので

    今年は妥協せず

    採用基準を昨年より上げたいと考えています。」

私:「承知致しました。

   ただ、採用基準を上げるとなりますと

   御社より採用力の高い競合他社との

   人材争奪戦になります。

   その結果、両社に内定する人材が増え

   結局、御社の内定を辞退する方が増えますが

   それも覚悟の上ですか?」

A社:「いやいや、それでは困ります。」

私:「困ると言われても

   最終的には

   内定された方が意思決定されますので

   無理やり御社に入社させる事はできません。」

A社:「いやいや、ちょっと待ってください。

    うちは、そんな立派な会社ほど

    ハイレベルな人材を望んでいるわけではありません。」

私:「しかし、応募者に求める必須要件は同じですよ。

   加えて、競合他社は未経験者も採用対象として

   選考を進めています。

   御社より、むしろ柔軟です。

   尚且つ、御社よりも年収も高いです。

   この状態では勝負になりません。」

A社:「うーん、そうですか?

    そんな立派な人材でなくても

    やる気があれば良いのですが・・・・・。」

私:「本当にやる気があれば良いのであれば

   必須要件を増やさないでください。

   採用市場は

   御社の事情だけ動いているわけではありません。」

A社:「わかりました。

    再検討します。」

採用活動はマーケティング活動であり

営業活動です。

採用市場における

「自社の採用力」 を

客観的に評価して

ターゲット人材の要件定義をすべきです。

また、そういう客観的で現実的な提案力が

我々、人材コンサルタントに求められています。

「やれなかった

やらなかった

どっちかな」                                みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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