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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「業務改善プロジェクト、ただのガス抜きならやめましょう」

「業務改善プロジェクト、ただのガス抜きならやめましょう」

 

 

 

色々な人材紹介会社で、業務改善プロジェクトとか組織改革プロジェクトとか、

 

 

 

もっと良い会社にしようという取り組みが行われています。

 

 

 

このような活動には、問題意識の高い現場の人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)も

 

 

 

動員されています。

 

 

 

日常のコンサルタント業務に加えて、プロジェクトに参加するのは大変です。

 

 

 

かなりの負荷がかかります。

 

 

 

コンサルタントとしての業績を落とさずに、

 

 

 

現状課題を整理して諸問題の改革・改善案を検討し、これをまとめて経営者に

 

 

 

提言しなければなりません。

 

 

 

実に大変な仕事です。

 

 

 

愛社精神がないと、なかなか続けられません。

 

 

 

「この提案が通れば、もう少しいい会社になるだろう」 と思って期待感もふくらみます。

 

 

 

さあ、ついに提案がまとまりました。

 

 

 

いよいよ役員会での提案の日です。

 

 

 

プロジェクトメンバー全員で気合いを入れて熱いプレゼンをします。

 

 

 

しかし、その役員会では 「やる、やらない」 という結論は出ません。

 

 

 

「まあ今日は1回目だし、君たちがどんな問題意識を持ってるかはわかった。

 

しばらくこちらであずかります。

 

どうもお疲れ様。」

 

 

 

こんな感じで終わるケースが多いです。

 

 

 

メンバー:「あれ?

 

      来期は全面的に業務改善に取り組んで、もっといい会社にするからよろしくね

 

      と言われたあの日の言葉は何だったんだろう?」

 

 

 

そこでプロジェクトメンバー全員で意を決して社長に直談判に行きます。

 

 

 

メンバー:「社長、我々の提案に対する率直なご意見を聞かせてください」

 

 

 

社長:「だから、君たちの問題意識はわかったよ。」

 

 

 

メンバー:「我々の問題意識は社長の問題意識に近いですか? 遠いですか?」

 

 

 

社長:「うん、近い部分もあるし、ちょっと遠い部分もある。」

 

 

 

メンバー:「どこが近くて、どこが遠いですか?」

 

 

 

社長:「今、そこまで話さないといけないの?

 

    しばらくあずからせてと言ったでしょう?」

 

 

 

メンバー:「しばらくと言われても、もうすぐ来期が始まりますから、

 

       実行するなら早く動かないと間に合いません。」

 

 

 

社長:「急に言われても、そんな簡単に決められません。

 

    とにかく、しばらくあずかります!!」

 

 

 

メンバー:「なんだそれは!!

 

       結局本気で変える気がないな。

 

       あれだけ膨大な時間を費やしたのに何だったんだ?」

 

 

 

このような事になり、ほとんど何も変わることなく、来期に突入してしまいます。

 

 

 

それどころか、プロジェクトメンバーは社長に不信感を抱いてしまいます。

 

 

 

やる気を失くして退職者まで出てしまう事もあります。

 

 

 

結果として、会社にも社員にもメリットのない結果となってしまいました。

 

 

 

このような事にならないように 「業務改善プロジェクト、ただのガス抜きならやめましょう」 です。

 

 

 

やるなら経営者の余程の腹のくくりが必要です。

 

 

 

「トマトがトマトであるかぎり それはほんもの

 

トマトをメロンに見せようとするから にせものとなる」    みつを

 

 

 

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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