ホーム > 社長ブログ > 「カリスマ営業マンとの飛び込み営業同行(その2)」

社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「カリスマ営業マンとの飛び込み営業同行(その2)」

「カリスマ営業マンとの飛び込み営業同行(その2)」
 
いよいよカリスマ営業マン、栢野(かやの)さんとの営業同行初日の出来事です。
 
栢野(かやの)さん:「そうだなー、今日は本郷でも行くか? 
             中小の医療機器商社がたくさんあるから数多く回れるだろう。」
 
その後、地下鉄、本郷三丁目の駅に着くなり、ホームで営業カバンをカーリングの
ストーンのようにエスカレター目掛けて投げて周囲の乗客を驚かす。
 
地上に出たら、獣のような眼光になる。
 
栢野(かやの)さん:「毎日歩いていると会社の看板を見ただけで、その会社の
             儲かり具合がわかるんだ。」
 
私:「そうですね。確かにきれいな看板を見ると儲かっている会社みたいですよね?」
 
栢野(かやの)さん:「看板がきれいだからいいというものじゃないけどね。
             よーし、この辺から飛び込んでみるか!!」
 
自社ビルらしき7階か8階建ての結構きれいなビルです。
 
1Fのドアを開けると受付さんがいました。
 
栢野(かやの)さん:「どうも、栢野(かやの)です。社長、お願いします!!」
 
受付さん:「お世話になります。本日はお約束ですか?」
 
栢野(かやの)さん:「いやー、今日はたまたま約束していませんが宜しくお願いします。」
 
受付さん:「少々お待ちください。社長に聞いてみます。」
 
受付さん、社長に電話で都合を聞いている模様。
 
受付さん:「申し訳ございません。社長はアポイントが無いとお会いできないと申しております。」
 
栢野(かやの)さん:「そうですか? わかりました。ではまたあらためて。」
 
と言いながら、あきらめて帰るふりをして、「5階 社長室」の案内板を見て、受付さんの死角で
エレベーターの上りボタンを押した!!
 
そして、エレベーターに乗るなり、社長室がある5階のボタンを押した!!
 
私:「大丈夫なんですか?」
 
栢野(かやの)さん:「そんなん関係ない、関係ない。」
 
そして、社長室がある5階に着くなり、迷わず社長室のドアをノックした!!
 
ドアが開いた!!
 
栢野(かやの)さん:「どうも社長、栢野(かやの)です!!」
 
社長:「き、君ー!!受付で今日は会わんと断っただろう!!」
 
栢野(かやの)さん:「いや、5分で結構です。」
 
社長:「駄目だ、帰れ!!」
 
栢野(かやの)さん:「そうですか? わかりました。帰ります。」
 
と言うなり、何と足でドアを閉めた!!
 
私は、その日が栢野(かやの)さんとの初同行だったので、
 
「これはとんでもない人と同行させられたぞー。今日は一体どうなるんだー?」
 
と思いました。
 
栢野(かやの)さん:「さあ、次行こう!!」
 
:「今の会社の社長にあんな事して大丈夫なんですか?」
 
栢野(かやの)さん:「さー次!!」
栢野(かやの)さん:「よーし、この会社行ってみるか!!」
 
と次の会社に入る。
 
受付さん:「こんにちは。何か御用でしょうか?」
 
栢野(かやの)さん:「どうも栢野(かやの)です。社長、お願いします!!」
 
受付さん:「え? 社長ですか?」
 
栢野(かやの)さん、受付さんを振り切り、勝手に事務所の奥にどんどん入って行く!!
他の社員の方々も驚いている。
どうも一番奥のデスクに座っているのが、社長と睨んだらしい。
 
そして、社長らしき人の前に来て名刺を出す。
 
栢野(かやの)さん:「社長、どうも栢野(かやの)です。ちょっとお話があります。」
 
社長:「話? どんな 」
 
栢野(かやの)さん:「先日、出されていた求人広告に関してです。」
 
社長:「突然仕方ないなー。ちょっと奥の部屋で話そう。」
 
栢野(かやの)さん:「ありがとうございます。」
 
アプローチはめちゃくちゃだが、とにかく応接に通される。
 
しかし、栢野(かやの)さん、何とこの会社が過去に出した求人広告のコピーを持って来ている。
 
栢野(かやの)さん:「社長、これまでの求人広告での反応はどうでした?」
 
社長:「出すたびに反応が悪くなっている。もう当分は出さないよ。」
 
栢野(かやの)さん:「私が過去の求人広告の内容を見たところ、
             社長の考え方や会社のセールスポイントが
             どこまで書かれてあるか疑問です。
             これじゃあ応募は少ないでしょう。」
 
社長:「そんな事言っても、それはあんたと同じ会社の人が作った広告だぞ!!」
 
栢野(かやの)さん:「できる営業マンもいればカスもいます。 
             私に社長の話を聞かせてください!!
             私が必ず応募者が集まる原稿を作ります!!」 
 
社長:「カスもいますって、俺はカスにお金を払ったのか!!」
 
栢野(かやの)さん:「残念ですがそうです。
         しかし、私が挽回します!! 
             前向きに考えましょう。
             社長は、なぜこの会社を創ったのですか
             我々には想像もできない苦労があったでしょう?」
 
社長:「うーん、それはいろんな事があった。」
 
栢野(かやの)さん:「社長の人生や会社の歴史を理解せずに良い求人広告はできません!!
             是非、これまでの苦労話を聞かせてください!!」
 
という感じで、いつの間にか社長の苦労話になり、その後、昼飯も食わずに2時間取材した。
 
栢野(かやの)さん:「社長、今日は素晴らしい社長と会社の話を伺えました。
             次回は今日の社長のお話を元に、良い求人広告を作って持参しますので、
             それを見ていただき納得していただいたら再度求人広告を出してください!!」
 
社長:「うん。俺が納得するモノだったら考えてやる。」
 
*実際、この会社は次回訪問で、新しい求人広告の原稿を持参し受注した!!
 
その後もこんな調子で、9時半から17時まで昼飯も食わず既に15社程度訪問し、
その内、5社の社長を引っ張り出し具体的な商談にした!!
 
*私はこの一日も営業同行で、「自分が今までやって来たのは営業ではない。お遊びだ。」
 と思い知らされた。
 しかし、栢野(かやの)さんの大胆且つ緻密な営業を見て、大変モチベーションが上がった。
 「営業って、何ておもしろい仕事なんだろう!!」と思った。
 27年経過した今でも思い出す一生忘れられない一日になった。
 
普通、飛び込みセールスで、こんなに高い確率で社長に会えることは無い。
 
仮に社長が出て来ても、そんなに話し込めない。
 
ところが、栢野(かやの)さんは、話し込むと言うより「聞き込む」ことができる。
 
日経新聞はもちろん、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経産業新聞、日刊工業新聞、
その他、様々な業界誌、ビジネス書などを読みあさっているので知識が幅広く深い。
 
また、様々な社長との対話から実学も積んでいる。
 
栢野(かやの)さんの営業を見ると、過激なアプローチに目が奪われがちだが、
 
実は下記のような内容の濃い営業をしていた。
 
 ①お客様の話を傾聴する
⇒②それを自分なりに整理して求人広告のコンセプトを作る
⇒③自分の思った原稿を妥協せずに作る(よく制作担当と喧嘩する)
⇒④作った原稿をお客様に自信を持ってプレゼンする(妥協せずお客様とも必要なら喧嘩する)
⇒⑤必ず成果(採用実績)を出してお客様の信頼を勝ち取る
⇒⑥定期的なコンタクトを欠かさず固定客にする
 
*上記①~⑥のプロセスは、人材紹介の仕事でも全く同じだ。
 
栢野(かやの)さんは新規開拓力も凄いが、お客様のリピート率が際立って高かった。
 
実際に私は栢野(かやの)さんのお客様を数十社引き継いだことがあったが、
 
同じレベルのサービスが提供できず、何社か大切なお客様を失ってしまった。
 
栢野(かやの)さんは、リクルート退職時、送別会で泣きじゃくる我々後輩を一喝した。
 
「泣いている暇があったら、お前たちが栢野(かやの)になれ!! (喝)」  克己(かつみ)
 
合掌。

記事の一覧に戻る

コンサルタントによる転職相談
ご登録はこちら

プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

カテゴリー

アーカイブ

このページのトップへ