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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「面接で正直すぎた?」

「面接で正直すぎた?」

先日

シニアコンサルタントのAさんから

ご相談いただきました。

最初にお話した時から

とても謙虚で感じの良い方でした。

ご年齢も丁度良く

人材コンサルタント経験も豊富で

ご経歴にも一貫性がありました。

ただ、心配な点が

一つだけありました。

過去の業績を拝見しますと

ギリギリ達成したり

惜しくも達成できなかったり

一進一退を繰り返されていました。

要するに

ブレークスルーと申しますか

突き抜けて高業績を上げた事がないのです。

この時期、その点が

応募企業にどのように評価されるのか?

それが心配でした。

更に

多くの人材コンサルタントの方々が

そうであるように

コロナ蔓延の影響を受けて

今年の業績が落ち込んでいました。

そのあたりを

面接で突っ込まれると

苦しいかもしれないと考えておりました。

1社目は

Aさんの得意分野を活かせる

X社様をご紹介しました。

弊社の書類選考通過率はほぼ100%なので

Aさんは、X社様の一次面接に進まれました。

ただし、X社様は難関企業です。

「一次面接は何とか通過するかな?」

と、期待していましたが

お若いのに大変しっかりした面接官で

「このご年齢とご経験年数で

この業績では

当社の基準では難しいです」

との厳しい評価をされて

残念ながら、一次面接で不合格となりました。

そこで、次に準備していたY社様を

Aさんにご紹介しました。

Y社:「当社も業績が厳しいため

    現状ではFEE(成功報酬)はお支払いできません。

    それでもよろしければ面接させていただきます。」

私:「この時期、お互い様ですから

   FEEは無料でも結構です。

   それより、Aさんにチャンスをください。」

と、ビジネス度外視で

ご紹介する事になりました。

Y社様の一次面接は

面接官の部長さんもAさんも

双方好印象で

最終面接に進む事になりました。

しかし、この最終面接での応答が

合否を分ける結果になりました。

私:「Aさんの結果はいかがでしょうか?」

部長:「いやー、私は採用したかったんですが

     最終の役員面接でNGになりました。」

私:「えー、NG理由は何ですか?」

部長:「Aさんは良い人だから

     謙虚で正直すぎましたね。

     今年は業績が落ち込んでいる人が多いので

     その辺は 『今後は工夫して巻き返します』 とか

     開き直って話せば良いと言ったのですが

     熱意や覚悟を伝えられなかったようです。」

私:「そうですかー。

   謙虚で正直な人ですからね。

   残念ですが

   これもご縁ですかね。」

部長:「折角、無料でご紹介いただいたのに

     申し訳ございません。」

私:「気になさらないでください。

   今後も良い方がいらっしゃれば

   ご紹介させていただきます。」

しかし、その後、Aさんは

自力で上場企業の内定を勝ち取りました。

Aさん、おめでとうございます。

Aさんはきっと

どこの会社でも愛されるキャラクターです。

新天地での益々のご活躍をお祈り致します。

「ひとの世の幸不幸は

人と人とが逢うことからはじまる

よき出逢いを」                                     みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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