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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「他の会社に応募する必要はありませんよ?」

「他の会社に応募する必要はありませんよ?」

今の転職市場は業界に関わらず「売り手市場」のようですね。

優秀な人材は複数の企業で内定を獲得し

企業間で取り合いになるケースも少なくないと思います。

年々求人サイトや情報量も多くなっていますので

求職者一人が応募する企業の数も増えているのではないかと思います。

最近ではそのように転職希望者が複数社に応募し

その中から選ぶということは当たり前になっていますが

昔は

「わが社が一番という人じゃないと気に入らない!!」

という企業が少なからずありました。

複数社フラットに応募し選考過程の中で少しずつ絞り込んでいく

というよりは

例え数社応募していても

最初から優先順位がハッキリしていて

「内定したら貴社に決めます!!」

という応募者を採用したいという考え方です。

仕事の能力もさることながら

自社に対するロイヤリティーを重視するという事ですね。

こういう採用の考え方が良いか悪いかという話はさておき

人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)としてクライアントと対峙する時

多少なりともこういう考え方がある企業とのお付き合いは楽しくやりがいがあります。

それはスキルや能力では測れない

非常に人間臭い部分を大切にしているからです。

ITエンジニアから人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)へ転身した

AさんとX社はまさにそんなご縁でした。

在職中で大変忙しく時間が取れないAさんが

たった1社応募したのがX社でした。

30歳の人材紹介未経験者ですから

きっと複数の企業の話を聞いてみたい気持ちもあったはずですが

「是非この会社を受けてください。ここが一番だと思います。」

という私の勧めに素直に従ったのもAさんのお人柄だと思います。

私:「次回最終面接になりますが、いかがですか?

 内定が出たらお決めになりますか?」

Aさん:「はい、そうですね。

 今回受けたのがX社だけだったので

 実は面接時正直に1社で決めてしまっていいのだろうか?

 他の会社も見てみた方がいいのではないか?

 と迷っている事もお話したんです。」

私:「なるほど、面接官のBさんは何とおっしゃってましたか?」

Aさん:「いや、全くその必要はないです。

 貴方はうちに来るべきですと断言されました(笑)。」

X社の面接官Bさんは普段からユーモラスで

歯に衣着せぬハッキリとした物言いをする方なのですが

Aさんと面接官Bさんのやり取りを想像して私も笑ってしまいました。

Aさん:「でもおかげですっきり決心がつきそうです。」

その後、Aさんは最終面接を経て無事に内定され、X社にご入社されました。

丁度、現職のボーナス支給のタイミングと重なったのですが

「できるだけ早期に入社していただきたい」

というX社の意向を受け

現職のボーナスも貰わずに転職するという潔さでした。

未経験からのスタートでしたが

Aさんは1年も経たずに高業績を上げ

今ではすっかり立派な人材コンサルタントになっています。

能力や経験がデジタルマッチングできる時代になっても

この仕事はアナログだからこそ楽しいものですね。

「そのときの出逢いが

 人生を根底から

 変えることがある

 よき出逢いを」               みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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