「３０年ぶりに同期５人で飲みます」

今夜は３０年ぶりに同期５人で飲みます。

大人数より、これぐらいの方がじっくり話せて好きです。

地方に配属された一人を除き

新人時代は京王線のつつじヶ丘寮（今は無い）にいました。

様々な個性を持った２００人近い社員が住んでいました。

部屋は狭く二人部屋でした。

一人当り３畳ぐらいでしたかね。

部屋の入口は一つで真ん中にパーテーションがあるだけでしたので

音は丸聞こえでベッドに寝たまま同室のヤツと会話することもできました。

大きな食堂があり

希望を出せば

朝食と夕食を食べることもできました。

風呂とトイレと洗面所と洗濯機と乾燥機と電話は共同でした。

しかし、風呂は９時か１０時にお湯が出なくなるので

そんな時間に帰ってくる奴はほとんどおらず

ほとんど水のシャワーを浴びていたような気がします。

詳細な記憶は飛んでいます。

更に、駅から１５分の上り坂はハードワークと酒で疲れた体にこたえました。

なかなか厳しい環境でありました。

寮のおじさんやおばさんには大変お世話になりましたが

多くの同期がアパートを探して１～２年で出て行きました。

「寮に帰ってもリクルートの人間だらけでリフレッシュできない」

という奴も多かったです。

とは言っても、様々な事業部に配属された同期の話は刺激になりました。

「俺も頑張らなければ！！」　

という気持ちにさせられました。

今日再会する５人は私を除いて当時から地に足が着いた奴らです。

ガタガタ、ゴチャゴチャした煩い雰囲気に惑わされず

しっかり自分の足元を見つめて仕事をしてきた連中です。

一言で言えば、「同期の中でも尊敬できる奴ら」　という事です。

だから、あまりＯＢ・ＯＧの集まりが好きではない私も参加する事にしました。

また、ちゃんとお詫びをしないといけない奴も来ます。

３０年前に１万円借りたまま返さずに私が寮を出てしまったのです。

会ったら真っ先に頭を下げてお金を返します。

深夜のタクシー代ばかり使って

当座のお金に困っていた時期だったのでしょう。

３０年も借りたままで

ずっと心に引っかかっていました。

申し訳ない。

駄目ですね。

お金はちゃんと返さないと。

５人の中で今もリクルートに残っているのは一人だけです。

それぞれの３０年の人生があったわけです。

とにかく楽しみです。

「名もない草も実をつける

いのちいっぱいの

花を咲かせて」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。