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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「給料が高すぎる人材紹介会社」

「給料が高すぎる人材紹介会社」

給料の安い人材紹介会社で働くのも大変ですが、

給料が高すぎる人材紹介会社で働くのも考えものです。

次の転職先の選択肢が極端に狭まるからです。

先日も優秀な人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)のAさんが

数年ぶりに相談にお越しになりました。

安定した業績を上げ、これまでの会社では常にトップコンサルタントです。

そんなAさんに人生の転機が訪れました。

ご結婚、お子さんの誕生、住宅購入です。

Aさん:「次の会社では稼がないといけないので、給与条件を最優先に選びます。」

との事で現在の会社に転職されました。

その決意の通り現在の会社でも業績を上げて、固定給とインセンティブを含め、

高年収を維持されています。

粗利益の40%程度が年収です。

粗利益が3000万円であれば、年収1200万円です。

かなりいいでしょう?

フルコミの人材紹介会社であれば、固定給が無いので粗利益の50%でも当り前です。

「固定給ゼロ」 という大きなリスクを背負っていますからね。

更に、正社員ではなく業務委託契約ですから、社会保険も無いのが普通です。

正社員で且つ、固定給があるのに粗利益の40%もらえる会社はなかなかありません。

少なくとも当社のクライアントには、そんな会社はありません。

私:「Aさん、そんな事情ですので、ご期待に沿えなくて申し訳ないのですが、

   今すぐにご紹介できる求人が無いのです。」

と申し上げて、泣く泣くお帰りいただきました。

しかし、今回のAさんの転職理由には考えさせられました。

Aさん:「前回は金銭的な都合で給与条件を優先して今の会社を選びました。

     しかし、あまりにものんびりした会社で、学ぶものや刺激を受ける人も無く

     このままでいいのだろうかとずっと考えていました。」

私:「贅沢な悩みですね。

   現状に甘んじて、このまま他社では使いものにならないコンサルタントになるか?

   年収が下がっても、どこでも通用するコンサルタントになるか?

   それは貴方次第ですね。」

Aさん:「わかっています。

     ただ現在の生活も維持しなければならないので悩んでいるんです。」

私:「そうですね。

   事情はわかりますが、今のような生ぬるい会社から厳しい会社に転職するのは

   心身ともに容易じゃないですよ。

   好き勝手に動けないし、細かくマネジメントされる事も覚悟してください。

   それでも年収は確実に下がります。」

Aさん:「ある程度は覚悟しています。」

私:「ある程度ぐらいじゃ駄目です。

   一旦新卒に戻るぐらいの覚悟をしてください。

   それぐらい別世界です。」

Aさん:「わかりました。

     もっと考えて出直して来ます。」

私:「そうですね。

   自信があるなら独立されたらどうですか?

   Aさんならできますよ。」

Aさん:「いや、それはもっと自分を鍛えて本当に自信ができたら考えます。

     現状ではリスクが大きすぎると思います。」

私:「そうですか?

   そう言いながら年を取る方が余程リスクが大きいと思いますが、またご連絡ください。」

Aさん、前回は 「井の中の蛙」 で自信満々でしたが、すごく謙虚になりましたね。

正直、前回よりずっと好感を持ちました。

「上には上がいる。このままでは駄目だ。」 と気がついただけでも立派だと思います。

微力ながらサポートさせていただきますので、今後とも宜しくお願い致します。

「なやみはつきないな 生きているんだもの」    みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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