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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「己に克ってこそ経営者」

「己に克ってこそ経営者」

「他人に勝つのは下、己に克つことこそ上」 です。

ある程度成功した経営者がつまづくのも悩んでいるのも、

まさにこの 「己に克つ」 という事です。

京セラの稲盛さんが仏門に入るのも、何かよりどころを求めている証拠です。

周囲から見て会社の業績が良い時ほど危ないです。

「己に克つ」 という事を忘れ、「他人に勝つ」 とか 「有名になる」 とか

そんなくだらん事を考えがちになるからです。

ちょっと成功してお金や名声が手に入ると、

わからない内に偉くなった気分になって

急に金遣いが荒くなったり、偉そうになる人がいます。

以前はヘコヘコしてた人が、久しぶりに会うと「ため口」だったりします。

こういう会社は、間違いなく3~4年で崩壊します。

経営者が自分のスタート地点を忘れたら崩壊します。

まあまあの大学を卒業し、社会的には優良企業と言われる会社に入社した。
しかし、そこで色々あって挫折して辞めた。
その悔しさをバネに独立し、寝る間も惜しんで必死で仕事をした。
その中で色々な人との新鮮な出逢いがあり、大いに刺激を受けて志を立てた。
そしてまた必死に仕事をした。
自然と業績も上がり、気が付いたら、それなりの規模の会社になった。
若手実業家として、もてはやされるようになった。
以前、自分を下に見ていた人も、向こうから挨拶に来るようになった。
マスコミからも声がかかり、その手の番組に出演するようになった。
そんな事をして風呂敷を広げているうちに、自分の会社の本業がわからなくなった。
突然、資金繰りが苦しくなってきた。
社員をクビにしなければいけなくなった。
益々売上が上がらず、給料も払えず、優秀な社員は全員辞めてしまった。
そして、自分も会社をたたむ事になった。

初心を忘れると、このような悲劇が起こります。

人生は 「リスタート」 の連続です。

「ここまで来たら安心だ」 なんて、本当の資産家にしかありえません。

普通の人が急に王様になると、誰でも頭がおかしくなるんです。

1回は誰でもおかしくなるので、それでまともな世界に戻って来れる人は立派です。

しかし、そう簡単じゃないです。

本人は、「生きるか?死ぬか?」 を本気で考えるほど苦しみます。

その上で戻ってくるから価値があるんです。

その意味で、先輩である 「栢野 克己(かやの かつみ)」 さんは偉大なバカです。

かつて、栢野さんの上司だった、あの恐ろしい鬼マネージャーも、

「俺たちが一緒に仕事をしたヤツがたくさん社長になったけど
栢野ほど意味がある仕事をしている人間はいないよな。
あいつの仕事はさ、単に経済的な価値を越えた仕事だよ。
仕事のステージが違うんだよな。
自分と同じように死にかけた人間をたくさん救ってるだろう?
勇気づけてるだろう?
あいつらしいし、あいつにしかできない仕事だよな。」

と言ってました。

30代で亡くなった銀行の最年少役員だったお父さんが 「克己」 と名付けたんです。

大変厳しかったようですが、お父さんの願いを引き継いでいると思います。

私は、そんな栢野さんや、その仕事の価値を認める鬼マネージャー、

そして私と同じく栢野さんの影響を受けた同僚と出逢えて本当に良かったと思います。

仕事や生活が厳しい時、栢野さんの事を思い出だすと、

「こんな事は大した事じゃない。もっともっとやらないと。」

と、すぐに思えるのです。

栢野さんは、 「夢・戦・感」 と言っておきながら、

自分が感謝されるのは好きじゃないかもしれませんが、

ありがとうございます。

今後も挫折した人間を元気にしてやってください。

・栢野克己オフィシャルサイト
http://yumesenkan.jp/

・栢野さんブログ
http://ameblo.jp/kayano55/

「生きていてよかった
生かされてきてよかった
あなたにめぐり逢えたから」     みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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