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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「自分の案を三つ持って来い」

「自分の案を三つ持って来い」

 

 

 

数年前、ある人材紹介会社の事業部長Aさんと飲んだ時の話です。

 

 

 

人生の大先輩です。

 

 

 

私:「マネジメントって難しいですよね?」

 

 

 

Aさん:「そうだなー、難しいと思えばそうかもしれないけど、

 

     あまり深刻に考えない方がいいよ。」

 

 

 

私:「そうですね。

 

   楽しく仕事したいですね。」

 

 

 

Aさん:「そうそう、明るく楽しくやるのが一番だよ。」

 

 

 

私:「上司が暗い深刻な顔してちゃ駄目ですね。」

 

 

 

Aさん:「それが一番よくない。

 

     上司が職場を明るくしないと。」

 

 

 

私:「どうやって明るくするんですか?」

 

 

 

Aさん:「自分をさらけ出すんだよ。

 

     俺なんか若い時はクライアントの接待で丸裸で走り回ってたよ。」

 

 

 

私:「そういうさらけ出し方ですか?」

 

 

 

Aさん:「もちろん、身も心もだよ。」

 

 

 

私:「心はどうやって?」

 

 

 

Aさん:「メンバーにこちらから、たくさん話しかけるんだよ。」

 

     真面目な話でも、くだらない話でもいいんだ。

 

     そしたら、だんだん馴染んできて、メンバーから話しかけてくれるようになる。」

 

 

 

私:「なるほど。」

 

 

 

Aさん:「そうすると、仕事の相談もどんどんしてくるようになる。」

 

 

 

私:「なるほど。」

 

 

 

Aさん:「大事なのはその時だよ。」

 

 

 

私:「ほー、どうするんですか?」

 

 

 

Aさん:「簡単に答を教えないことだよ。」

 

 

 

私:「どうするんですか?」

 

 

 

Aさん:「『自分の案を三つ持って来い』 と言ってメンバーに考えさせるんだよ。」

 

 

 

私:「なるほど。」

 

 

 

Aさん:「待つのは我慢が必要だよ。

 

     時間が無い時はついつい答を教えたくなるよ。」

 

 

 

私:「そうでしょうね?」

 

 

 

Aさん:「でもな、自分で考える癖をつけないと仕事が楽しくならないんだよ。」

 

 

 

私:「それはそうですね。」

 

 

 

Aさん:「自分で考えてこそ仕事は楽しいだろう?」

 

 

 

私:「はい。自分で考えたいですね。

 

   それで最終的にはどうするんですか?」

 

 

 

Aさん:「三つの案の中から一番いいと思う案はどれかを聞く。

 

     その理由も聞く。」

 

 

 

私:「なるほど。」

 

 

 

Aさん:「理由を聞いて俺も納得したら、その案でやってもらう。

 

     足りない点があればアドバイスしてやる。」

 

 

 

私:「なるほど。」

 

 

 

Aさん:「根気よくこれを繰り返していると、メンバーに考える力がつく。

 

     そうするとビジネススキルも上がるし仕事も楽しくなる。」

 

 

 

私:「なるほど。

 

   根気よく考えさせるマネジメントですか?

 

   すごく参考になります。」

 

 

 

Aさん:「簡単そうだけど根気が必要だし難しいよ。」

 

 

 

私:「そうでしょうね。

 

   なかなかできることじゃないと思います。」

 

 

 

Aさん:「最近は根気の無い上司が多すぎる。

 

     人は簡単には育たない。

 

     上司はなぜメンバーより給料が高いか考えないといけないよ。」

 

 

 

私:「耳が痛い話ですが参考になりました。

 

   ありがとうございます。」

 

 

 

「毎日少しずつ それがなかなかできねんだなあ」    みつを

 

 

 

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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