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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「恐怖のドタキャン男」

「恐怖のドタキャン男」
 
28年この仕事をやっているが、こんなキャンディデートは初めてだ。
 
高校卒業後、ちょっと外国に行ってみたり、帰国して折角入学した大学も退学したり、
 
その後もアルバイトを転々としたり、中途半端に終わっていることが多いので
 
最初から警戒していた。
 
コミュニケーションの取り方は初対面にしてはややくだけているが、
2時間話してみるとフランクで親近感を覚えた。
 
そして、直近の会社では4~5年働き、業績も上げてマネージャーにも昇進しているので
 
「やっと改心して踏ん張ったかな?」
 
と思って、あるクライアントにご紹介した。
 
ところが、このキャンディデートは、「恐怖のドタキャン男」 だった。
 
一次面接が昨年末に実施され何とか合格し、今年になって二次面接が組まれた。
 
年をまたいだ事が本人のモチベーションに少なからず影響を与えた可能性はある。
 
当然、他社にも同時並行で応募していたと思う。
 
モチベーションをキープできているか不安であったのと、
 
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)未経験者であるため、
 
二次面接では仕事に対する理解度を確認されると思ったので、
 
私は二次面接前に模擬面接に呼んだ。
 
しかし、これが1回目のドタキャンだった。
 
「仕事で緊急事態が発生し、急遽、お客様を訪問しなければならない。」
 
との理由だった。
 
嫌な感じだが、クレームの多い人材派遣会社に勤務しているので仕方ない。
 
「でも模擬面接はしなくていいの?」
 
という私の問いかけには、
 
「忙しく時間も無いし、自分で万全な事前準備をしているので大丈夫です。」
 
との返事だった。
 
「本当に合格したいと思っているのかな? 第一志望なら普通は来るはずだ。」
 
と思った。
 
そして、二次面接の日はやってきた。
 
ところが、当日2回目のドタキャンをしてきた。
 
「大変申し訳ないが、身内のトラブルでどうしても行けません。
次回は必ず行きますので、リスケしていただけませんか?」
 
この時はメールの前に電話もかかってきたので、
 
「相当疑わしいが、まだわずかにその気があるのかな?
多分、第二志望なんだろう?
まだ、第一志望の結果か条件が出てないのだろう?」
 
と思った。
 
クライアントにお詫びして、二次面接を再設定してもらった。
 
そして、リスケした二次面接の日が来た。
 
ここで、当日3回目のドタキャン連絡が、今度はメールだけで来た。
 
当然電話はつながらない。
 
「武谷様
お世話になっております。●●です。
二度に渡り大変申し訳ありませんが、今回のお話を辞退させて頂きたいです。
本当にご迷惑ばかりで申し訳ありません。」
 
やっぱり予想通りだった。
 
当然、すぐにクライアントに電話をしてお詫びした。
 
クライアントの人事の方は極めて冷静だった。
 
人事:「ちょっと一次面接を厳しくやりすぎましたかね?」
 
私:「いや、それで辞退するならば、もっと早く辞退したと思います。
   何度もご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございません。
   面接官の方にも本当に申し訳ないです。」
 
先週、このような典型的な失敗事例がありましたので、あえて書かせていただきました。
 
私の対応の甘さが原因です。
 
あまり他人様を疑いたくはないですが、要所はびしっと締めないと
 
クライアントにご迷惑がかかります。
 
先週は、「勝手にレッテルを貼るな!!」 というブログを書きましたが、
 
今日はその逆で、「ドタキャンする人にはレッテルを貼れ!!」 という初歩的な失敗談です。
 
「アノネ
なるべくなら うそはないほうがいいんだなあ
オレそんなこという資格はねえけどね」            みつを
 
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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