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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

前金(リテイナー)時代の勝利の法則(その2)

「前金(リテイナー)時代の勝利の法則(その2)」
 
昨日に続き、前金営業の「職人芸の標準化」 の話です。
 
これは意外といろいろな営業に応用できると思います。
 
結論から申します。
 
「な・ぜ・しゃ・ぶっ・た」システム と呼んでおりました。
 
内容を解説します。
 
「な」=仲良くなる。新規のお客様と初回訪問で仲良くなる。
    お客様は嫌いな営業マンの話は聞かない。
 
そのために、柔らかい話、雑談から入る。いきなり商談しない。
当り前ですけど意外とできてない。
 
例えば、
 
鬼マネージャーSさん :「はじめまして。Sです。
                 おー社長、日焼けしてますね。
                 土日はゴルフですか?
                 それとも庭いじり? 違う?
                 ただの粗大ゴミ!!
                 わ、は、はー!!」
 
とか、いきなり初対面の社長に 「粗大ゴミ!!」 と言うわけです。
 
初めは相手もあっけに取られて驚いているのですが、  何となく緊張が緩む。
 
これをきっかけに、社長の趣味とかご家族の話に展開していくわけです。
 
そこまで行くと10分ですっかり仲良し。
 
「ぜ」=銭(お金)の話を先にする。 
    最後に 「780万円です!!」なんて言うと、お客様は驚いて引いてしまう。
    だから正々堂々と先に、 「うちのサービスは高いけれど、その分いいんですよ。」
    と宣言する。
 
鬼マネージャーSさん :「武谷(たけや)、社長ほど世の中でお金を使いたがっている人種は
                いないんだぜ。
                高いものほど社長の購買意欲をそそるんだ。
                高いものを買って、知り合いの社長に自慢したいんだよ。」
 
「しゃ」=社長に会う。
     会社は社長で決まる。特にオーナー企業は。
     逆に言うと下っ端に合うな!! 
     リテイナー営業では決裁権の無い人と会っても時間の無駄。
 
鬼マネージャーSさん :「おい、お前ら、俺は人事担当者のアポには同行しないよ。
                 決裁権の無い人間に会っても時間の無駄だろー。
                 俺の高い人件費がもったいない。」
 
「ぶっ」=現物(げんぶつ)と言っては言葉が汚いですね。不謹慎ですが何卒ご容赦ください。
      誠に恐縮ですが、「転職希望者の登録状況」=「具体的にどのような魅力的な
      キャリアの人材が登録されているのか?」を、お客様に口頭で説明します。
      もちろん、個人を特定できない情報です。
      やっぱり、これが採用企業の最大の関心事です。
 
社長:「実際に私が欲しい人材は登録されているのか?」
 
鬼マネージャーSさん :「武谷(たけや)、最近の登録状況をご説明しろ!!」
 
私:「あれはそう確か1週間、いや10日前、
  御社と同業のA社様に在籍されている回路設計エンジニアがお越しになりました。
  東京工業大学を卒業後、ご入社され現在は28歳です。」
 
社長:「ほーそれは興味あるねー。
    ちょっと見せてよ。」
 
鬼マネージャーSさん :「社長、それは申込書をいただき、ご本人の承諾を得た後です。」
 
「た」=たたみかける。
    短期間に強いクロージングをする。
    極力即決してもらう。
    訪問回数が増えれば、受注の可能性はどんどん下がる。
 
鬼マネージャーSさん :「社長、優秀な人材は採り合いです!!
                 早く決断しないと他社に採られます!!
                 善は急げ、すぐにやりましょう!!
                 武谷(たけや)、申込書を出せ。」
 
これが、 「な・ぜ・しゃ・ぶっ・た」システム の内容です。
 
「なーんだ」と思われる単純な内容ですが、実践できる営業マンはあまりいません。
 
これを忠実に実行すれば、あまりスキルの無い営業マンでも、ある程度の業績が見込めます。
 
実際に、新人営業マンがTRS780万円を即決した事例が複数あります。
 
新人のI君は、月末最終日に社長にアポイントを取りTRS780万円を即決して目標達成しました。
 
しかし、先にお金をいただくというのは重い責任を負う事になります。
 
順調に人材をご紹介できれば良いのですが、必ずしもそうは行きません。
 
そうなれば、当然クレームになります。
 
*当時、ご満足いただけなかったお客様、誠に申し訳ございませんでした。
 当時の営業マンを代表して、お詫び申し上げます。
 
「トマトがトマトであるかぎり それはほんもの
トマトをメロンに見せようとするから にせものとなる」    みつを
 
 
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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