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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

改革の志士は全員討ち死に。

「改革の志士は全員討ち死に」
 
当時のリクルート人材センター(現リクルートエージェント)の1993年から1995年ぐらいの改革、
 
大リストラを経て組織は市場動向に対応できるカタチに変貌し、料金体系もリテイナーから成功報酬制
 
となり、若手キャリアコンサルタントも大量導入され、創業以来最大の危機を乗り切りました。
 
では、改革の旗振り役だった人たちは一体どうなったのか?
 
本来そのような大仕事を成し遂げたわけですから、取締役ぐらいになって当然です。
 
しかし、鬼マネージャー のSさんは、大変ドラスティックな改革を推し進めたため
『やりすぎ』と思われたか?
 
しばらくほとぼりが冷めるまで休めという事なのか?
 
営業部長をはずされ、新設のエグゼクティブ・サーチ事業部の部長になりました。
 
鬼マネージャー のSさんは、最後まで改革を自分の手で完遂したかったと思います。
 
サラリーマン人生を賭けた大勝負だったと思いますので、営業部長をはずされ閑職に甘んじるのは
 
悔しかったでしょうし、客観的にも「魂の抜け殻」になったように見えました。
 
間もなく、鬼マネージャー のSさんは転職を決意されました。
 
当時の社長の岡﨑さんには、
 
「役員にするから残れ!!」
 
と言われたそうですが、Sさんにとっては、 「今更言われても・・・。」 という感じだったのでしょう。
 
鬼マネージャー のSさんが退職される前に、、営業マネージャーのRちゃんと私の3人、
旧新宿支社立ち上げメンバーで飲みに行きました。
 
鬼マネージャー のSさん:「俺もいろいろ自分探ししたよ。本当はどんな仕事やりたいのか?
                  いろいろオファーもあったけど、やっと腹が決まったよ。」
 
何とも言えないムードでした。
 
寂しさと懐かしさ、新たな決意と門出、ごちゃまぜでした。
 
現在、Sさんは外資系技術コンサルティング会社の日本代表として活躍されています。
 
http://www.japanentry.com/index.shtml
 
それはそれで良かったと思いますが、リクルート人材センターにとっては大きな損失でした。
 
それから、天才営業マネージャー(営業企画部長)のNさん はどうなったか?
 
これもまた人事異動です。
 
新たに再就職支援事業(現在のリクルートキャリアコンサルティング)を立ち上げる事になり、
 
そこの事業部長として赴任されました。
 
Nさんは 、その後、紆余曲折あってリクルートを退職後、現在はサーチファームの代表に
 
なり活躍されています。
 
http://www.s-solutions.jp/
 
それから、もう一人の先輩(上司)、人事部長のTさんはどうなったか?
 
私と同郷の九州出身ということもあり、リクルートエイブリックの九州支社長として人事異動され
 
その数年後に退職し、九州で人材ビジネスの会社を設立され、現在は東京に本拠地を移し、
 
人材紹介、エグゼクティブ・サーチ、人事コンサルティング、採用アウトソーシングなど
 
総合的なサービスを提供する会社の代表をされています。
 
http://www.spirits.ne.jp/
 
更に、改革の志士としてITグループの立ち上げや、インターネット利用による登録者サービスの
 
推進、企業の採用セミナー企画・実施など、新サービスの開発を次々に手がけ現在の人材紹介の
 
スタンダードを作った私と同年代のK君も、何と私と同じ駄目マネージャーの吹き溜まりの
 
エグゼクティブ・サーチ事業部に飛ばされてきて、二人で机を並べて仕事をすることになりました。
 
これも、「ほとぼりが冷めるまで、しばらくおとなしくしていろ。」 という意味なのでしょうか?
 
現在は楽天の執行役員として活躍しています。
 
このように改革の中心となった上司や同僚の多くが、戦乱の後に会社の中心から姿を消して
 
いよいよ徳川家康(岡﨑さん)の天下泰平時代が到来したといった様相でした。
 
戦乱の後、暴れん坊の戦国武将を一旦外様に飛ばして世間が落ち着きを取り戻すのを待ち、
 
新たな秩序を作り直し、徳川300年の歴史の礎を築こうとされている感じでした。
 
乱世と平世の主役は違うでしょうしね。
 
実際この後、岡﨑さんには様々な事を教えていただき、大変勉強になりました。
 
大変有能な経営者として今でも尊敬しております。
 
本当に人事というのは、おもしろくもあり恐ろしいものです。
 
人事という権力を正しく行使できれば会社は上昇するし、使い方を間違えば、とんでもない方向に
 
ころんでしまう。
 
人事はタイミングも重要です。
 
左遷する時、スポットを当てる時、その時の世相や個人の強み・弱みを見て、「ここだ!!」 という時に
 
思い切ってやらなければいけない。

実際、一旦左遷されたK君や私は、再度マネジメントの最前線に戻ることになります。

 
「そのとき どう動く」    みつを
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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