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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

最年少キャリアアドバイザー誕生!!(完結編)

今日は完結編です。
 
200人程度のリストを1回クリーニングし、つかまらなかった方々に2回目の電話をかけようと
していた頃でした。
 
突然、Cさんと言う登録者の方が、新橋本社のキャリアアドバイザーYさん宛に来社されました。
 
*Cさんは以前、キャリアアドバイザーのYさんと既に面談されていた方でした。
 
Yさん:「今日はどうしたの? 新しい求人情報収集ですか?」
 
Cさん:「はい。それもありますが、先日の深夜に、御社の武谷(たけや)さんと言う方から電話が
     あって、『とにかく一度、S社と言う会社を訪問してみてほしい。』と言われたんですが、
     Yさんは、その事をご存知ですか?」
 
Yさん:「いいや? そんな事は全く知らないよ。Cさんの担当は私だけだから、他の人間から
     連絡が行くわけがない。」
 
Cさん:「でも、武谷(たけや)さんと言う方から電話があったんです。
     御社には、そんな名前の人はいないんですか?」
 
Yさん:「いやー、いるにはいるが・・・・・。どうしてかなー? 
     まあ、こちらで調べて後日連絡しますよ。」
 
という事が起こり、私がやっていた事が、あっと言う間に上層部にバレバレになりました!!
 
翌日の早朝、本社から常務と営業部長が、当時、新宿支社に異動していた私と、
鬼マネージャーSさんの所に飛んで来ました。
二人そろって来るのは初めてで、かなりの事件です。
 
そこで、鬼マネージャーSさん が、まず呼ばれました。
 
常務&営業部長:「お前も知った上で、武谷(たけや)にやらせていたのか?」
 
Sさん :「そうです。」
 
常務&営業部長:「バカヤロー!! 
        キャリアアドバイザー部門は役員以下、
        全員カンカンだ!!」
 
Sさん :「済みません。」
 
常務&営業部長:「Nもお前も、どうして事前に承認を取らないんだ!!
        これで、武谷(たけや)の将来に傷が着いたら
        お前たちは責任取れるのか!!」
 
Sさん :「じゃあ、承認を取ったら、やらせてくれたんですか?」
 
常務&営業部長:「・・・・・・。それはわからん。」
 
Sさん :「そうでしょう? だから黙ってやるしかなかったんです。」
 
常務&営業部長:「バカヤロー!! 
            だから承認を取らないでよい、という話にはならん!!
            とにかく、新橋のキャリアアドバイザー部門に武谷(たけや)を行かせて
            全員に頭を下げるように指示しろ!!
            そうしないと、今後、武谷(たけや)の求人には一人も紹介を出さないと
            言っているぞ!!」
 
Sさん :「わかりました。」
 
私もその後、営業部長のHさんに呼ばれました。
 
Hさん:「武谷(たけや)、すぐに新橋に行って全員に頭を下げて来い。
     気持ちはわかるが、次回からは事前に承認を取ってくれないと
     俺もお前をかばえなくなる。
     今、お前は大事な時なんだ。
     いいな!!」
 
と、拍子抜けするぐらい穏やかに言われました。
 
H部長は、部門長としてのご自身の責任を痛感されていたのでしょう。
 
その後、私は指示通りに新橋本社に飛んで行き、全キャリアアドバイザーに頭を下げて
回りました。
もちろん、内心は不本意で悔しかったです。
 
「こんな事したら、お前の会社には二度と人を紹介せんぞ!!」
 
と、親玉のキャリアアドバイザーに強く叱責されました。
 
他のキャリアアドバイザーも、私が頭を下げても冷たいそっけない対応でした。
 
確かにそれ以来1ヶ月間ぐらいは、従来より紹介人数が減少しました。
 
上層部では、公に上司や私を処分するという話もあったようです。
 
確かに常務やH部長にはご迷惑をおかけしましたが、
私はこの件に関しては悪い事をしたとは思っておりません。
 
営業マンとして当然の努力をしただけだと思っております。
 
ただ、お客様のご要望に、会社の体制や仕組・役割分担などが着いていけてなかったのだと
思っております。
 
その結果、バブル崩壊と同時に3年連続赤字転落、従業員450人から150人への
大リストラをやらなければならなくなったのだと思っています。
 
さて、私の深夜の電話での成果はあったのか?
 
お一人ですが、素晴らしい方が、S社にご入社されました。
 
入社されてすぐに、事業所代表の1級建築士に登録されていました。
 
総務課長:「今回はいろいろ危ない橋を渡らせてしまったらしいね。」
 
私:「いや、御社にはそれだけお世話になっていますので。」
 
この事件が、1月か2月だったのですが、3月末に常務とH部長を通じて、
 
鬼マネージャーのSさん に電話で連絡がありました。
 
Sさん :「そうですか!! ありがとうございます!!」
 
がちゃ!!(と電話を切るなり)
 
Sさん :「おい、武谷(たけや)が4月からマネージャーに昇進するぞ!!
       良かったな、おめでとう!!」
 
私:ポカーン~。
 
*マネージャー昇進など夢にも考えた事がありませんでした。
 30歳ぐらいになったら、なるものなのかなー、ぐらいに考えていました。
 私の同期300人(昭和59年組)はインフレでした。
 早い人は、私よりも半年早く昇進していました。
 ただ、当時のリクルート人材センターでは、26歳でマネージャーというのは
 前例がありませんでした。
 私の後輩では、私より早く昇進する人が出てきましたが。
 
私:「そうか、それでH部長は、『今はお前にとって大事な時だ。』と言っていたのか?」
 
上司の心、部下知らず なのかもしれません。
 
あんな問題になったのによく昇進できたものだと、会社の寛容さに感謝しました。
 
その後、4月の人事が発表されました。
 
私は、てっきり営業部隊のマネージャーになるものだと思い込んでいましたが、
 
配属先はキャリアアドバイザーの郵送登録部門でした。
 
そう言えば、あの事件の後、H部長がおっしゃっていました。
 
H部長:「お前はキャリアアドバイザー部門に対して問題意識があるのか?」
 
このような経緯で、入社時の目標だったキャリアアドバイザーになることになりましたが、
 
その後は自分の思い通りにならない日々が続きました。
 
*これは、20年以上も前の話です。
 現在のリクルートエージェントでは、全く異なる料金体系、組織・役割分担で運営されています。
 
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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